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(中国通信=東京)北京10日発新華社電によると、中国の考古関係者は10日、北京の周口店遺跡で「北京原人」が火を使用した痕跡を発見した。
「北京原人」の頭蓋骨の化石が出土したことで有名な周口店遺跡が再び世界の注目を集めた。中国の考古関係者は10日、先ごろ実施された周口店遺跡の保護発掘において、灰、焼けた骨、炭くずなどの遺物や遺構を発見し、これらは「北京原人」が火を使用することを知っていたという科学的論拠の新たな証拠になると述べた。
周口店遺跡を緊急に保護するため、1937年に大規模で系統だった発掘が停止されてから72年ぶりに、考古関係者は周口店遺跡の保護発掘を実施した。発掘作業は中国科学院古脊椎動物・古人類研究所と周口店北京原人遺跡管理所が共同で行い、周口店遺跡の「猿人洞」西側壁面で実施された。
10日に開かれた周口店遺跡保護発掘の段階的進展状況報告会において、発掘作業を率いた中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の高星・副所長は次のように述べた。1カ月半に及ぶ発掘において、考古関係者は1000点近い脊椎動物の化石を発見した。そのほとんどが小型の噛歯類、食虫類、鳥類の化石で、大中型の動物化石では歯や足の骨の破片などが見つかった。
石器については、人工的な石核5点、石片37点、石錘5点、スクレイパー5点、ナイフ2点、破片6点、石器と疑われるものが118点発見された。「このことは、われわれの祖先がすでに熟練した工具製造技術を有していたことを示すもので、生産生活においてこれらの工具を使用していたことを意味する」高副所長はこのように述べた。
さらに重要なことは、第3層と第4層の上部から、灰、焼けた骨、炭くずなどの遺物や遺構が見つかったことで、これらは「北京原人」が火の使用能力を備えていたという科学的論拠に新たな証拠を示すものだという。
「北京原人」が火の使用能力を有していたかどうかは内外で争われてきた問題だ。高副所長によると、1931年、周口店遺跡の「猿人洞」で、多くの火の使用痕、焼けた骨、焼けた石、灰、ハナズオウの木炭などが数多く発見されたという。しかし、これらの貴重な資料は残されず、当時の分析と調査手段が遅れていたため、信用できる証拠として残されなかった。
1990年代、考古関係者は「猿人洞」の表層面で火の使用痕を発見したが、これらの「遺跡」は発掘面ではなく地表から見つかったため、証拠としての力が足りなかった。
高副所長は次のように述べた。北京原人の火の使用に疑いを持つ西側の学者は、周口店遺跡で見つかった火の使用痕が目的を持った火の使用ではなく、自然の発火ではないかと考えた。今回の発掘で見つかった火の使用痕は正確な科学的判断に新たな研究材料と手がかりを与えるものだが、これらの遺跡が「北京原人」が主体的に火を用いた痕跡かどうかはさらなる分析と調査が必要だ。
計画に基づき、6月下旬から7月下旬まで、発掘チームは「猿人洞」上部のひび割れ部分の緊急発掘を行い、8〜10月に西側壁面の調査とサンプル採取を行い、すべての作業を10月末までに終える。高副所長は、発掘作業の終了後、考古関係者は火の使用痕を含む出土遺物を研究、分析、調査し、真相を明らかにすると述べた。
周口店遺跡は北京の南西約50キロのところに位置し、世界的に有名な古代人類遺跡の一つであり、1987年12月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産リストに登録された。これまでに周口店遺跡では、27カ所から古代人類、古代文化、古代脊椎動物の化石が発見され、そのなかに世界を驚かせた「北京原人」の頭蓋骨が含まれていた。
中国の古代人類学者である裴文中は1929年12月2日午後4時、周口店「猿人洞」で最初の完全な「北京原人」の頭蓋骨を発見し、周口店は早期人類の発祥地として世界的に有名になった。
長い間の自然の力による侵食と風化で、「猿人洞」の一部は崩れやすくなり、空洞化し、ひび割れており、崩落や落石の危機に見舞われている。また先ごろ、洞窟の上部でひび割れが見つかり、下部が空洞のようになっていることから、重力の働きで崩落する危険があった。
「そのため、われわれはこのたびの保護発掘を実施して、遺産の緊急保護を行うことを決めた。学術発掘ではないので、化石を探すことが発掘の目的ではない」と高副所長は述べた。
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