失業率低下も雇用情勢は依然厳しい、専門家指摘

1月 27, 2005

(中国通信=東京)北京27日発新華社電によると、中国国家統計局は昨年の都市部登録失業率が4・2%で、昨年より0・1ポイント下がったと発表した。失業率の低下は10年ぶりとなった。経済学者や雇用問題の専門家は新華社記者の取材に答え、次のように指摘している。失業率の低下は中国経済の持続的高成長、政府の積極的雇用政策の結果であり、また国有企業の体制転換が完了したことを示している。しかし、人口13億の中国の雇用情勢は依然厳しく、失業率の短期的なわずかな低下で楽観することはできない。

労働・社会保障省職業訓練局の担当者は次のよう指摘した。経済成長が雇用をけん引したことが失業率低下の第一の要因である。国内総生産(GDP)は昨年が9・5%増、03年は9・1%増だった。GDPが1ポイント伸びると、80万〜100万の雇用が生まれる。

資料によると、中国の登録失業率は近年、年々上昇していた。95年の2・9%から03年には4・3%まで上昇し、昨年になって低下した。別のデータによると、昨年の都市部新規就労者は980万人で、目標を80万人上回った。

国家統計局の李徳水局長は「昨年の失業率低下は良好な経済成長と各級政府と社会各界の努力によるもの」と指摘した。労働・社会保障省の担当者は次のように語った。02年から国は積極的雇用政策を一貫して実施している。その核心は優遇措置をとり、企業が一時帰休者や失業者など困窮者を雇用するよう奨励し、またこうした困窮者の自主的起業を支援することである。このほか政府は公共サービス事業を買い取り、雇用を促進した。失業率の低下はこうした政策の成果が現れ始めたことを示している。

清華大学現代中国研究センターの李楯・教授は「政府は失業率の上昇を抑えるため努力しており、人々は政府が昨年、雇用問題の解決に力を尽くしたと感じることができるだろう。各級政府は一時、精力を経済成長に集中させたが、新しい指導部は人本位の、調和のとれた社会の構築に努力している。市場による効率アップ、政府による公平維持という大きな背景の下で、政府は長年頭を痛めている失業問題の解決により一層力を入れるようになった」と指摘した。

中国人民大学労働人事学院の鄭功成副院長は次のように述べた。昨年1年間、中国政府は3農問題(農業、農村、農民)の解決に取り組み、出稼ぎ農民の移動をより理性的で、秩序あるものにした。数年前のような大量の農村余剰労働力が都市に出てきて、都市住民の仕事を奪い合うような状況はみられない。出稼ぎ農民の減少が都市部の一時帰休者の再就職を保証し、失業率低下の一つの要因となった。

中国社会科学院社会政策研究センターの楊団・副主任は次のように指摘した。国有企業改革の一応の成果が失業率低下の重要な要因である。96年から多くの国有企業が市場経済体制に転換する過程で、閉鎖、操業停止、合併、転業を進め、大量の一時帰休者が生まれ、失業圧力が増大した。こうした体制転換は基本的に終わり、これによって不正常な失業者が大幅に減った。これも重要な要因である。

有利な要因の分析と同時に、多くの専門家は雇用情勢が楽観を許さないことを指摘している。中国労働学会の楊宜勇副秘書長は「今回の失業率低下を転換点とみることはできない。昨年、国内の各方面の経済状況が良好だったことによる一時的現象にすぎないからだ」と述べた。

国家統計局の李徳水局長も失業率の低下が今後も続くかどうか、いま結論を下すことはできないと認めている。

労働・社会保障省は今年の失業率を4・6%以下に抑えることを目標としている。昨年の4・7%以内の目標より厳しいが、わずかな調整にすぎない。これについて専門家は次のようにみている。現在も雇用情勢が依然として厳しいことを反映したものだ。今年もマクロ調整(コントロール)の実施で、雇用に一定程度影響がある。投融資規模の抑制と穏健な(中立型)金融、財政政策で、一部企業で求人が減り、雇用が減る可能性がある。また昨年のマクロ調整の影響が今年になって出るだろう。

トピックス

より良い都市 より良い生活より良い都市 より良い生活

史上最大規模 入場者7000万人目指す 会期 2010年5月1日~10月31日 中国通信は随時「上海万博」の動きを発信
2010/06/23 13:54  

人民元の攻防人民元の攻防

経済界は固唾を呑んで見守っている。第2回中米戦略・経済対話の行方は?貿易黒字縮小で切り上げ論は下火?
2010/06/28 13:54  

チベットチベット

秘境・「世界の屋根」と呼ばれる青海チベット高原の厳しい大自然、ここに暮らす人々の日常生活、そしてチベットの過去と現在…
2010/06/28 13:54  

中国通信社が発行する情報誌のご案内

詳細はこちら

詳細はこちら