エイズ感染拡大で行政官の責任問われる、内蒙古で元衛生局長ら2人に懲役刑
1月 27, 2005
(中国通信=東京)フフホト28日発新華社電によると、内蒙古自治区清水河県の元衛生局長と副局長が職務怠慢でエイズの感染が拡大したとして今月14日、同県人民法院(地裁)でそれぞれ懲役3年、執行猶予5年と懲役3年、執行猶予4年の一審判決を受けた。
李占平被告は99年11月27日から04年3月16日まで同県衛生局長を務めた。楊飛・被告は同衛生局党総支部書記・副局長として、97年12月23日から99年11月27日まで衛生局の仕事を担当した。
検察によると、2人の被告の在任中、同県病院が献血法と医療機関血液臨床使用管理規則(試行)の規定に違反して、C型肝炎や梅毒、エイズを検査する条件のない中で、29人の患者の採血、輸血を行い、11人がエイズに感染、2人が二次感染し、1人が死亡した。
違法な採血、輸血によるエイズ感染で行政官の責任が問われた裁判は中国では初めてという。
清水河県は区都フフホト市の南西125キロの山間部で、経済が立ち遅れている。同県病院は条件が劣り、血液の保存量が少なく、緊急に血液が必要な場合、売血者から血液を購入せざるを得ない。
最初に感染した11人は寧夏回族自治区呉忠市の1人を除き、みな地元の農民で、それまでエイズのことはほとんど知らなかった。