トキが初めて陝西仏坪自然保護区に移住
4月 15, 2005
(中国通信=東京)西安15日発新華社電によると、この2カ月間に一対のトキ、071号と3号が陝南仏坪国家自然保護区の大古坪村に移住した。主に陝西省洋県に生息しているトキの仏坪への移住はトキの活動範囲が拡大したことを示すものだ、と専門家が語っている。
人々は最近、仏坪自然保護区の大古坪保護ステーション付近で一対のトキをよく見かける。この一対のトキはステーション後方の大きな桃の木に直接飛来、約30分間、木の上から辺りを見回しており、時々叫び声も発する。桃の木を飛び立つと、保護ステーションの上空を一周した後、エサを食べるため西河口に向かう。
仏坪自然保護区大古坪村の村民、左林軍さんは次のように話した。この一対のトキがこの一帯で活動するようになってから、すでに半月余りになる。村の周囲は植生が良く、大きな木々が林立している。トキは農家に近い大樹に飛来することが多い。
「東洋の宝石」と呼ばれるトキが1981年に陝西省の洋県で初めて発見された時、わずか7羽しか生息していなかった。現地政府と野生動物保護関係者の努力により、現在では人工飼育したものも含め600羽余りに増え、野生のトキの生息地も洋県から周辺の地区に拡大している。
仏坪国家自然保護区管理局は、この一対のトキに対する保護と監視を強化、特に築巣と繁殖への保護を強化するよう保護ステーションの職員に指示し、できる限りトキの生活を邪魔しないよう農民に宣伝している。
世界人と生物圏保護区に指定されたばかりの仏坪国家自然保護区にはすでに3つの宝、ジャイアントパンダ、ターキン、コバナテングザルが生息しており、もう1つの宝、トキが加わることになった。